皆さま、バンクーバー寺子屋こと『ばんてら』です。いよいよ2018年ばんてらが、はじまりました。

今年のテーマ「BOLDな日系社会を作ろう」でして、1回目のテーマは。「バンクーバーの日系社会はなぜ、薄口醤油なの?」

けっこう挑戦的なテーマですよねえ。

だって「日系って薄口醤油よねえー」なんて会話、普段します??

だいだいですね、

薄口醤油って何よ? 

ボールドな日系社会ってどんなのよ?

ボールドになったからってわたしに何か良いことあるの? 

(何故にかケンカ腰、笑)って思いますよね。

(じっさい、わたしは思いました。「一体わたしに得になることあるの?」って。そうなんです、そういうところから話がはじまるのが「ばんてら」で、ここからどんどん話が膨らんで行くのです。

さて今回はどんな話となったのでしょうか。

谷口明夫さんの潜入レポ & “横からコメント”で、いってみましょう。

2018年第1回目の「ばんてら」塾活動が3月12日に開催されました。

2018年の年間テーマ「BOLDな日系社会を作ろう!」であります。今年は2か月毎に計5回の開催を予定しておりまして、年間テーマに対して現状認識から始め、考察、そして解決策を塾生の皆さんと活発に議論し、広く会員の皆様と共有できればと願っております。

明夫さんらしい丁寧なすべりだしですねえ。

第1回目の「ばんてら」塾のタイトルは「バンクーバーの日系社会はなぜ、薄口醤油なのか?」と題し、各世代の企友会会員10名が集い、活発な意見交換を行い、現状の日系社会の認識から始めることにしました。

一つ目の現状認識は、「薄口醤油ってなに?」これは、見た目は薄く味も塩味で淡泊だけど実は味わい深い醤油、まるで日本人みたい!

ほんと薄口醤油とは上手く言ったもんです。薄口醤油は色は薄いけど、味はめちゃくちゃ深いのです。存在が少し薄めな日系社会、でも日系社会がバンクーバーのコミュニティに味付けするチカラは無限大

塾生に即席アンケートをとり自分や周りの日本人を見つめなおすと、

表向きはあまりはっきりものを言わない、シャイ、カナダ人特に白人に対して遠慮がち、外国人とのパーティなんかで目立たない、寡黙等の日本人の特徴が浮かび上がってきました。

では、外国人はどうか?

カナダ人はよくしゃべる、誰とでもすぐ話に溶け込む、自分の考えをはっきり言う、など日本人と比べて自分(自己)をしっかり主張しているように見える。

じゃあ、この違いは?どうも教育環境や家庭環境からくるのでは?日本の学校では知識習得を重きに置いている。ここではDebateで自己主張することを鍛えられる。また、日本人家庭では親子や夫婦間であまり議論する雰囲気が少ない。さらに、昔からの日本文化で和を尊ぶ、周りの空気をよむ?といった風潮。活発な議論の中から、色々な切り口で日本人の特徴やカナダ人(外国人)との違いを改めて認識しました。

ここだけの話、このアンケート、参加者のみなさん全員はっきりものを言うタイプ。さすが。

参加者のみなさんが実に多様だったので、それぞれのご家庭や日本以外のコミュニティのお国柄からくる特徴についての話もナルホドでした。

二つ目の現状認識とし、「どうして日系団体が多いのはなぜ?」

比較に中国人社会を見ると、同じように多くの団体、グループがあり、それぞれ活動しているが、日本人社会と違いは、彼らは一同に集まれる拠点(場所)があり、RichmondのAberdeen Centreでは中国人や政府関連の行事が行われ社会の中心的存在となっている。また、政府関連機関に中国人が活動し、行政とのパイプ役を行う人材がいる。

一方、日本人は住んでいる場所もまちまちであり、日系団体も排他的な面が垣間見え、あまりまとまっているようには見えない。

どうも日系社会には、日系カナダ人(移民1世を中心としたカナダ市民権のある人達)と日本人(永住者として長年住んでいる人達)との間に生き方の違いや日系社会への認識の違いがあるように見える。

ある学術調査資料では日本人の中学生にはclique (派閥)を作る傾向があり、男子生徒はその派閥がやや大きめで女子は小さめ、また男子は派閥の掛け持ちが見られるが女子は排他的という特徴が見て取れるという分析がある。ここからバンクーバーの日系社会を鳥瞰すると日系社会の男女比率で女性が3/4と圧倒的に多いことで、気心ある人たちで仲間を作るが、他のグループ、団体にあまり関心なく、結果として日本人は分散しがちになるという視点もあるかもしれない。

このお話、日本人・日本以外のお国のみなさんが母国とカナダの2つの国をもちながら、この国に生涯住むことへの考え方やコミットメントの違いとか、男子女子でコミュニティの作り方・関わり方が違うのかもなど、話の垣根が自分の話からどーんと世界の社会のあり方や太古からくる人の習性みたいなところにすっ飛んだ感があって目からウロコでした。

一方で、まとめ役としてリーダーシップをとる人材がいない。さらには、ビジネス団体についても統合してビジネスに力を発揮できるようなるまで長い期間、自分たちの団体を育成し強くする意識が希薄なこともその原因かも。

どうも日本人は、バンクーバーでより豊かな生活や充実した仕事を求めていくのに、カナダ社会の中で日系団体が繋がる必要性をあまり感じていないのではないのか、という現状分析に至りました。

みなさま、どう思います?きっとそれぞれに感じることあると思うんです。これ何が正しく間違ってるのかは大事ではなく、自分はどう思ってて他の人たちがどう思ってるのか、それを知れるのが大切だなあと。✨

今回の第1回「ばんてら」塾活動で議論した現状認識を踏まえ、次回の「ばんてら」は、テーマを“ニッポンの流儀、シャイで目立たないことでよいのだろうか?”として、5月に開催予定しております。

自分はこんな思い、考えを持っている、違った意見を議論したい、日系社会を良くしたいと熱い思いを感じておられる皆さんと話しあう場が「ばんてら」塾です。

千客万来です!皆さんと熱く語りあいましょう!

次回は5月16日水曜日を予定しております。

今年のばんてら、参加しないと後悔します。

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