Guitarist

中島 有二郎

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima
Profile: 指揮者 大森久雄氏、ジャズギタリスト 高島宏氏に師事。20代は東京を中心にジャズなどを演奏し、テレビ局の音楽制作にも参加。20代後半にブラジル音楽に強く影響を受ける。2005年にバンクーバーに移住後、地元のライブハウス、レストランなどで演奏。バンクーバージャズフェスティバルには自分のリーダーバンドで5回出演し、他の様々な音楽祭でも演奏を行う。日本総領事館が主催するコンサートにも出演し、カナダと日本の文化交流にも貢献。現在はギターとウクレレの講師としても活躍している。

ジャズを中心としたプロギタリストとして成功していた日本を離れ35歳でバンクーバーに移住。ソロギターフェスティバルでブラジルギタリスト代表に2年連続で選ばれ、Jazz Festival などの音楽イベントにも出演、多様な音楽ジャンルのバンドでのライブ演奏に加え、毎年の日本ツアーも行う。これだけの経歴が並ぶと必然的に緊張してしまうのだが、当日待ち合わせ場所となる天井の高い陽が良く差し込む明るいカフェに現れたのは、温かく気取らぬ雰囲気の中島さんでした。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

原点にあるのは、枠のない音楽。

下村: さっそくですが、中島さんがギターを始めたきっかけは何ですか?

中島: 親がベートーベンの像も家にあるくらいのクラシックの愛好家で。でも僕はそれがいやだったんだけど(笑)。クラシックが家で流れてたから、当時の僕には友達が家に来たらベートンベンが流れてるってのが恥ずかしくって。だけど、もれて聞こえるクラシックが音楽に関わるきっかけかな。妹と兄貴はピアノをやっててクラシック系の音楽の方へ行ったんだけど、僕はどうしてもそれが嫌でピアノからも逃げてて、中学ではサッカーをしてたんですよ。中1の時に友達のお父さんに連れられて映画館でビートルズのフィルムコンサートを見て、本当に衝撃を受けて、次の日にレコードを買ってビートルズにはまって。そっから始まったって感じ、僕の音楽は。おこずかいは全部レコードを買うのに使って、ビートルズのレコードを全部集めてずっと聞いてた。高1の時にロックギターでバントをはじめたんだよね。こんな感じでロックから音楽に入ったね。僕にとってはビートルズが原点。あのバンドはロックだけじゃないミックスされたハイブリットされた音楽。音楽そのもだけじゃなくて考え方とかも、枠がない音楽が好きになったのもビートルズがきっかけかも。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

下村: バンクーバーに来る前は何をされていたのですか?

中島: 日本で音楽活動やってたよ。音楽を教えたり演奏したり、ジャズとかブラジル音楽をしてた。

下村: たくさんの音楽ジャンルがある中でどうしてブラジリアンミュージックを選んだのですか?

中島: ジャンルは色々やるんだけど、はじめは ROCKギターとかソウルミュージックをやってて、で、ジャズはね弾けないのが悔しくってそれではじめちゃって、そしたらたまたま仕事でジャズがついて毎日演奏するようになったんだけど、自分の中で何かいまいち合わないって感じちゃって。今思うとそれは違うってわかるんだけど、あの時はまだジャズの良さがわからなかったんだよね。その頃入ってたバンドで、ジャズミュージシャンにとっての息抜きのようなブラジリアンミュージックのボサノバというジャンルがあって、それはこう軽くやるんだよね、そのとき初めてブラジリアンミュージックを知った。ジャズは面白くないって感じてたけど、たまたまはじめたブラジリアンミュージックにそれからどっぷりはまっていた。それがちょうど20代半ばのころかな。

Kiyukai Interviewer Mika Shimomura

下村: それからブラジリアンミュージックの面白さに魅かれたのですね。

中島: 独特のリズムで乗りがいいところが好きで。だけど今はブラジル音楽は色んな音楽の中の1つという存在かな。これまでいろんな違う音楽をやってきた影響で周りを見る目が広がった気がする。ジャズやブラジリアンミュージックからコロンビアとかアルゼンチンとか南米の違う国の曲もたくさん演奏するようになって目が広がったかな。日本に住んでる日本人のブラジル音楽の人たちの方がマニアックに研究してやってると思う。

Kiyukai Interviewer Mika Shimomura

下村: 日本とカナダで音楽活動を行われている中島さんですが、仕事をする上で日本とカナダの違いって何か違いはありますか?

中島: あるある、カナダでは打ち上げがなくて演奏が終わるとすぐ帰るのが寂しいね(笑)。カナダでは演奏がメインなので、大きいイベントで演奏しても打ち上げがないんだなあ。打ち上げをやると終わった感じがするし、それで ”打ち上がる” んだけどなあ。こっちで日本人4人で組んだBanana Bread って言うバントでは、ミーティングでお茶飲んだりお菓子持ってきたり、音楽以外でもコミュニケーションをとってて、そういうところが日本人特有というか。それに比べたらカナダ人は仕事面では、あっさり目でリハーサルやって、本番やって帰る感じかな。だけど、音楽家としてはカナダ人も日本人も同じかな。あとは、僕は南米人と一緒に演奏することが多いんだけど、時間の感覚があまりにも違って、それはびっくりした。カナダ人 は遅れても30分くらいだけど、ブラジル人は何時間単位で遅れてくる。

下村: あのボサノバのゆるい音楽の雰囲気と似てますね。

中島: たしかにそうかもね。そういう時間のルーズさがブラジリアンミュージックにももしかしたら関係してるのかも。演奏はやっぱりとてもうまい。日本人は練習した巧さがあるんだけど、ブラジル人は生まれ持った感覚の良さがある感じがするなあ。どんなに練習してもあの人たちのようには演奏できない。あと遊ぶ仲間としては最高だね、面白くて明るい人が多いから

覚悟をもって続けることでチャンスが巡り、人との出会いと直感でそれをつかむ。

下村: 中島さんが音楽をずっと続けていく上での軸になっているものは何ですか?

中島: んー。あまり考えたことないけど、やっぱり好きだからかな!お金にならない時期とかもあったから当然他の仕事もしたけど、辞めようとか他のことをやるという発想がなかったな。死ぬほど好きだったらそうなると思う。だから好きなものを仕事にする方がいいと思う。だけど、もし僕に子供がいたら絶対に音楽家は進めないかな(笑)。音楽やってる人はステージのところしか見られないから派手な生活に見られがちだけど、ものすごく孤独だよ。1人で練習したり、起きてる時間はずっと音楽やってて音楽のこと考えてて本当は地味な生活。練習量が半端ない。あっ!でも結局はそれも楽しい、やっぱり。

でも、興味本位だとしたら仕事にならないからおすすめしないね。よくある質問で「僕はプロになれますでしょうか」というのが来るけど、そういう質問する人は絶対なれない。なっちゃう人はそういう質問すらしなくてもなっちゃうし、ならない選択肢がないみたいな、どうやら僕の周りを見ていると。僕もなる、なるしかないと思ったし、覚悟は決めていくしかない。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

下村: なかなかその「覚悟」を持ったり決めることができない人がたくさんいる中で、どうしたらそういう風に思えるのですか?

中島: やっぱすごい好きだから。あんまりあれこれ深く考えない単純の人がいいかも。他の仕事はもしかしたら上手くいく成功するためのマニュアルとか方法が何かあるのかもしれないけど、音楽家は特殊なジャンルだから自分の周りにはそういう人しかいないですね。だけどたしかに超好きでもなれない人もいるからラッキーなのも大事かも、良い人と巡り会うとか。一生懸命やっていると会うチャンスがあるけど、ずっとやり続けていないとそのチャンスすらやってこないじゃん。死ぬほどやってるとチャンスが生まれて出会いが回ってくる。

下村: 中島さんにもその出会いがあったんですか?

中島: 1番はじめは大森久雄さんっていう指揮者。その頃昼間に仕事をしようと思って、ギターを作る仕事に就いた時があったんです、建築学科をでて図面がひけたので。その仕事をはじめた途端に大森さんから付き人の話が来て。お金はもらえないんだけど業界に入って学ぶために、すぐにその仕事をやめて大森さんの付き人になったんだよ。それ以前は周りのアマチュアレベルの中では一番ギターが上手くて周りに僕より上手い人があまりいなくて、絶対プロになれると疑わずに行ったんだけど、なんかなれないんだよ(笑)初めて大森さんについて実際にプロの人たちが集まる現場を見た時、あまりに皆が上手で、これはまずいと思った(笑)。それからとにかく必死に練習したんだよ。だから、大森さんがいなかったらこうなってないかもだから、大森さんは僕のキーパーソンだね。

あと、もう一人の恩人がハリー青木さん。結婚してからバンクーバーに来たから、仕事も人脈もなくって、だからダウンタウンの美術館の前で路上演奏してたんだよ。そしたら、日系人で有名なジャズベーシストのハリー青木さんが見つけてくれて、彼が僕をいろんな人に紹介してくれたんだよ。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

偶然かもしれないけど、でも1番最初に出会った大森さんも、僕が周りの人たちにプロになりたいって言ってたか、周りがそう思ってくれてたかって状況じゃなかったら絶対声かかってなかったし、 ハリー青木さんも僕がもし路上演奏してなかったら出会っていなかったから、自分が動いてたのと偶然のチャンスだったんだよね。

下村: やっぱりその行動力がすごいですよね。とたえば路上演奏するのに躊躇や怖さはなかったですか?

中島: 怖さはないかな。東京でもやってたけど、聴いて欲しい時は渋谷に行くんだよ。だけど 若者ばかりだからお金が入らない、だからお金に困ると銀座に行く。でも銀座は怖くて縄張りがあるからすぐに出れるように車にエンジンをかけっぱなしにしておくんだ。おっかけられたこともあるよ。銀座はお金がよく入る。気持ちよく酔っ払ったおじさんだから入れてくれる。日本でこういう経験をしてたから、バンクーバーでは平気だったかも。こっちはスカイトレインの駅前なんかはオーディションがあって、路上演奏で生活したい人とかがやっていて、色んな人がいるよ。僕は情報が欲しくて路上演奏してたから。美術館の前で2年ぐらいやって、グランビルアイランドで長いことやってた。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

下村: 現在はどんな活動をされているのですか?

中島: 今は5、6バンドで演奏していて、あとは音楽を教えてるよ。アイリッシュバンドを10年以上やってるんだけど、それは路上演奏でハリー青木さんが紹介してくれたルーマニア人の有名なジャズバイオリニストつながりでアイリッシュミュージックをはじめて、そこから繋がってやってることが結構多い。カナダはイギリスとの関わりがあるから、公式な行事とかでの演奏も結構多くて。カナダ人と混ざってイギリスの伝統的な音楽をやっている。ロックとかジャズとかファンクミュージックをミックスしたバンドがあって、すごい楽しい。

下村: アイリッシュミュージックもされているんですね!

中島: ハリー青木さんの紹介で出会ったジャズバイオリニストのお弟子さんと知り合ってお互い気が合って何かやってみようってなって。アイリッシュの人だとアイリッシュの音楽を普通に弾い てしまう。でもその人は、そこにロックとか色んな要素をミックスして作りたいって人だったので、逆にアイリッシュミュージックをあまり知らない人の方が良いということで僕が呼ばれたんだろうね。真面目な音楽でなくてみんなが騒いで踊れるような音楽をずっとやってる。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

「日本人の混ぜる発想」と「枠のない音楽」が生み出す、自由な音楽。

下村: 他にも違うバンドで音楽やられているんですか?

中島: グランビルアイランドでたまたま知り合ったブラジル人のボーカリストにバンドに入らないかと声をかけられそこでたまたまブラジル音楽に入った。その時は一生懸命ブラジリアンミュージックをやってた。今は他の音楽を色々やってるんだけど、その1つに沖縄の古典音楽ってのをやってる。みんな沖縄の民謡って言ったら知ってるんだけど、数年前に沖縄の古典音楽をやってる人と知り合ってそれまで聴いたことなかったんだけど、それがあんまりにも良くて。今秋に沖縄に行ってCDを作る準備をしてるとこなんだ。他にはイラク人とプロジェクトを始めてイラクの音楽を面白い形にしたりとか。あと全然違うんだけど絵を書いている人とコラボしようとなって今考え中なんだ。

下村: 中島さんが津軽三味線とのコラボをされているのを聴いたことがありますが、中島さんは何かを1本だけというよりは、何かと何かをミックスされるのが好きなんですね。

中島: そう!あれも面白くて、初めはちょっと勇気がいったんだけど、津軽三味線とギターとパーカッションでバンドをやって。もとからそういうのが好きなんだけどけどカナダの影響もすごく強くて。ここ移民の町でしょ。例えばブラジル音楽をどんなにうまく演奏しても、ブラジルの祭りとかがあるときは絶対 僕は呼ばれない。なんでかって言うとブラジル人じゃないから。ブラジルのイベントでは、ブラジル人が音楽を弾いているのが見たい。こっちの人は基本的に生まれ故郷の音楽をみんなやっててブラジル人はブラジルの音楽をやるし、ブラジル人は三味線をやらない。ブラジル人はアイリッシュをあんまりやらない。アイリッシュの人はアイリッシュをやる。逆にブラジルの音楽はあまりやらない。基本的にみんな出身の音楽をやるんだけど、僕は日本の音楽を全然やっていないなと思って。それもあっていろんなものにチャレンジしてみたら、それがはまって。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

下村: いい意味で異端児ですよね、自由でユニークで。自分は自分というものを持って、他の人を巻き込んでいく。ブラジル人だからブラジル音楽アイリッシュだからアイリッシュ音楽ではなく枠を抜けていく感じで。

中島: そうだね。ギターという楽器を使って色んな所に行くのが良いし、しかも個性的じゃん。こっちはみんな個性的だから。僕はブラジル人じゃないから楽しくっていうのはあってもその文化を紹介しようとかって言うのは全くない。やっぱり僕は日本人だなあって思って。日本人ってミックスするのがすごく上手。料理にしても日本人はゼロから何かを作るより、何かを集めてきて新しいものをヒョイって生み出すのが上手。僕の音楽も多分無意識にそういうところに行ってると思うんだよな。

下村: そういう形でミュージックをされている人はなかなかいないですよね?

中島: 日本ではすっごい少ないね。日本ではブラジル人があんまりいないから、ブラジリアンミュージックをやりたい人はそれをやっていたらいいんだよ。なんで日本人の自分がブラジル音楽をやるのかっていうのを考えなくていいの。みんなおーっていうし。こっちにいると僕がブラジル音楽をやると何で僕がやるの?って言われる。日本にいたらそんなこと言われることはないじゃん絶対。だからみんなマニアックに弾くことも多いし、いい意味でね。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

下村: なるほど、たしかにそうですね。でもバンクーバーで活躍されている中島さんの音楽に、日本人の混ぜる能力が活かされているとは思ってもいませんでした。何か嬉しいですね。

中島: 沖縄音楽も日本にいた時は気にならなかったんだけど、気に入ったんだよね。この沖縄の古典音楽でコラボする美音(みおん)さんは去年の日本の三線コンテストのグランプリなんだよ。三線奏者は歌も必ず歌うので、三線と歌とギターでやるんだけど、今まで古典音楽をコラボさせた参考例がないから大変なんだよ作業が。未だにどうしていいか分かんないもん。

あ!あとね最近作ったバナナブレッドていうバンドは今一押し。このバンドは、60年代70年代の曲でメイン楽器はウクレレのコーラスグループ。僕はアレンジ中心の方。今日も朝からずっと曲アレンジしたり編曲してた。いつもは僕も全面に弾くって感じだから、このバンドではプロデューサーって感じ。面白い人たちを見つけてこういうコンセプトなんですけどどうですか?と話をもっていって人を集めて、1カ月くらい前から始まったところ。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

常識とか国境とかを越えた自由で柔軟な感覚を信じて、自分が好きなことに、ただひたすらに正直で。

下村: だんだん中島さんが言う「好きだから」がわかってきた気がします(笑)。本当に楽しいが伝わってきます。音楽を混ぜるアイデアも、こうやったら楽しいかもって浮かんでくるんですか?

中島: そうだね。なんだろうね。あと1つのことをずっとやっていると飽きちゃうっていうのもあるのかも。 周りの人もそれを分かってくれているからコラボの声をかけてくれたり。こっちでやった人たちと日本に行って演奏したりとか。あと日本だったらブラジル音楽が好きな日本人と演奏、アルゼンチン音楽が弾ける日本人と演奏ってなるけど、カナダだからこそブラジルの人、イラクの人、アフリカの人、その国の人たちと演奏できる。やっぱりはじめからビートルズとか色んなものが混ざっているのが好きだから、スティングもすごく好きで、そういう人たちからものすごい色んな影響を受けている。

下村: これからのビジョンなどがあったりするのでしょうか?

中島: ビジョンとかは考える間がなくて、目の前のことだけ。その時その時面白いと思うことを考える。今は朝から考えてるバナナブレッドのアレンジとかって風に。でもたまに面白くないなと思う部分もあるじゃん。そういう時は 迷惑をかけないようにさーっと去るかな(笑)。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

中島: ギターも見せちゃおっかな。これ普通のギターじゃないんだよ。オーダーメイドで弦が7本のギターを作ってもらったんだ。これで弾くとベースの人がいる感じ。ギターとベースと2人分一緒に弾いちゃうみたいな感じになる。

下村:どうして弦が7本あるギターを作ってもらったんですか?

中島: このギターは普通はブラジル音楽で使うんだけど、違う音楽にミックスしても面白いなと思って。美音さんとのコラボの時もこれ使う。

下村: ギターを持つと表情が変わるし、すごい一体感がありますね。

中島: ギターが1番しっくりくる、持つと本当落ち着く。

下村: 色んな楽器の中からギターを選んだのはどうしてですか?

中島: ビートルズの影響もあるけど、おじいちゃんがギターを弾いていたからというのもあるかな。ギターは教えるのもすごい好きで、今おばあちゃん2人組にウクレレを教えてて、もう3年くらいになるんだけど。来月発表会があって二人で楽しそうに計画しているのとかを見ると本当に微笑ましくって、そういうのにたずさわれるのがすごくうれしい。

下村: これまでの人生で最高の思い出は何ですか?

中島: 音楽面だとなんだろう、全部楽しいからなあ。たとえば東京で会場が満員になって、パーカッションの人と三味線の人と一緒にやって。そのライブが盛り上がるのがすごく楽しい。あと音楽以外では、旅行で秘境に行くのが好きで、インドネシアに本当に綺麗な島があって 、ここから三日ぐらいかけて行って、着いた時はすごい感動したね。 ただ一週間に一回しか船が来ないから一週間ずっとそこで過ごさないといけなかった。でもいろんな国の人と共同生活して楽しかったよ。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

下村: 最後に、中島さんが一番大切にしていることは何ですか?

中島: 自分らしくいることかな。売れるとか人に喜ばれそうとかは考えずに、自分が良いと思ったものを正直にね。正直にいることが大切。自分の感覚を信じて、そこは譲らない。そこは1番大事にしてるかな。

下村: 今日は本当にありがとうございました。

Kiyukai Interview Yujiro Nakajima

ギターを手にしたとたん、優しく弾くように話しだす中島さん。そんな余韻を楽しみながら思うのは、多様な人種と文化の街だからこそ「日本人だからできる」こと「日本人だけどできる」ことの両方を楽しまずにどうするの? と問いかけられているようで、その言葉に枠がはずれていくような感覚が心に残るインタビューでした。

ライブ情報

Nakajima Duo + Banana Bread
日 時:9月30日 日曜日 8pm – 11pm
場 所:Cafe Deux Soleils 2096 Commercial Dr.
費 用:Music Charge $10

Kiyukai Interviewer Mika Shimomura
インタビューをして中島さんはバンクーバーという地で好奇心を持って、いろいろなことに挑戦されていることを知ることができました!そんな中島さんはとても輝いていて、わたしも好奇心をわすれずにいろんなことに挑戦し、生き生きと輝いている人になりたいなとおもいました!
下村 美香, Interviewer

Share This Post!