今回のテーマは「10年後、20年後の日系社会を想像してみよう」でした 。
4回目のばんてらはこれまでの三回とは異なり、今回は「未来」✨の話です。
未来の話をする前に、まず参加者全員である問いについて話してみました。
北米などの西洋では、異なる価値観が混在しつつも最終的には求心力をもつ人や組織や思想などが中心となり、そこに向かい人や社会が進んでいく(たとえばリーダーや宗教のようなもの)。それに対して日本では、何か強力な力や思想により人や社会が動くと言うよりは、中心が力を持つことはなく空で、かわりに中心の周りに多様なものが共存している。面白いことに、前回の中国や韓国のコミュニティについて色々違いを知る中で、同じアジアですが中国は北米のようなしくみであることも見えてきました。
そこで最初の問いは、
「北米社会のカナダの中にある日系社会は、西洋式のように力を持つ「中心」が必要なのだろうか?」
一様にみなさんから出たのは「中心はいらないと思う」。ようは中心となる力はなくても良いという話。
- それぞれのコミュニティがそれぞれ異なるものを求めてる。求めてることが異なる人でまとまっているコミュニティ
- 日系人のよりどころになる(特に子供達)物理的な中心はあった方がいい(〇〇センターとか)。
- 日本に西洋的なリーダーを作ることは必要なのか
- 日本人の他を受け入れワンクッション置ける性格は重要。そんな日本人同士が連携する何かは必要だと思う。
「中心」は何を意味するのか。場所なのか、具象なのか、抽象なのか。中心が無形なものだとするならば、日本人の哲学、抽象的な雰囲気などが中心でいいのではないか。
カナダでの日系コミュニティの中心は空というよりは、無形なものが「中心」なのかもしれない。
- 新しい血が入ってこないことを不安視する気持ちがあるが、入って来る血に頼るばかりなのも不安
- 最低限しないといけないことは、日本人の海外でのイメージを維持し、継承していかないといけない
- そもそも若い人がこういうテーマを考える機会がもてること、日本人のルーツをくすぐるきっかけがあれば、日系人としての考え方が代々継承していくことができるのではないか
- 日本人のルーツを感じれるコミュニティであればいいのになぁ
それこそ、偶発的にその「くすぐるきっかけ」を起こす機会を持つことが日系コミュニティの役割ではないか。
力を持つ中心はなくても、「くすぐるきっかけ」から外側構造をBOLDにすることが必要。
- 日本人の色々なコミュニティ間での繋がりとそのコミュニケーションから外側構造が固められるのではないか。
- カナダで行う日系イベントで、日本人スピリットを継承していく機会が少ないんではないか。機会をどう多くするのか。若い人を巻き込むか。そういうことを考えることが必要なのではないか。