いやぁ~、大変な時代になってきましたね。
どうもみなさんこんにちは。企友会理事の藤井と申します。
どうぞよろしくお願いします。

日々刻々と変化する状況の中で、
みなさんそれぞれの立場で奮闘され、変化に対応されていることと思います。

コロナウイルスの感染の恐怖そのものというより、今後社会がどうなってしまうのかという点が一番の不安なのではないかと思います。
不安を抱えながら生活を送るのはとてもストレスがかかりますよね
私も小さな会社を経営していますが、正直とてもストレスが大きいです。

本コラム執筆のお話を頂いてから絶対にコロナのことを書こう、と思っていました。
しかしながら評価が定まらないものについて「こうだ」と断定的に書くのも違うと思いましたし、未来予想をしても正解はありません。

そこでこの1ヶ月間、多く情報を集め、どういった未来になるのか、そしてどういう身の振り方が良いのか、慎重に考察してきました。
飛び込んでくる情報というのはいつも断片的なもので、体系だったものはあまりありません。
ニュースは時に過激であったり、不安をあおるものだったり、中にはフェイクなものも含まれていたりします。

そんな中で賢い人の文を読んだり、動画を見たりして、心を落ち着け考えているうちにあると境地に辿り着きました。
腹がくくれた気がします。

※以下は一個人の感想であり所属する団体の見解ではありません。
※医学的、社会的考察は専門ではありませんので間違っている可能性があります。


それは「アフターコロナ」なんてものはない、ある程度「コロナと共に生きていかなければならない」ということです。

コロナ禍は終わらない、「With コロナ」なのであります。最近北米の首脳は「New Normal」という言葉を使っていますね。

このコロナ禍はいつか終息して、元通りの生活に戻るという幻想をまずは捨てるということです。

確かに、ワクチンの開発に成功して、全世界に人に行き渡り、60%以上の人が免疫を獲得すれば、コロナウイルス終息宣言が出されて、様々な行動制限は解除されると思います。

ところが問題は、まずワクチンの開発期間です。開発までに18ヶ月、行き渡るまで半年とすると合計2年間。その間はなんらかの行動制限が続くということになります。
そして2年間の間にかなりの数の企業が倒産するでしょう。失業率は跳ね上がり、社会は機能不全を起こし、大不況(世界同時大恐慌)に突入するでしょう。

「いや考えすぎだ」「心配し過ぎだ」というお考えもあると思います。
しかしいったん最悪のケースを想定しておくことが重要かと思います。
想像力を働かせて最悪のシナリオをいったん描いておいて、対策をして、それよりも良いシナリオであればそれはそれで良かったねということになると思います。

続けます。


私たちは今、誰も経験したことのない大きな時代の変わり目の中にいると思います。
100年に一度の社会の大変革期にいます。
例えるなら「明治維新(1867年)」とか「太平洋戦争終戦(1945年)」とかのレベルで歴史的に記憶される年になると思います。
歴史の教科書に「コロナショック(2020年)」と載ることは間違いありません。(語呂合わせしやすそう)

では具体的に「With コロナ」の世界はどう変わるか、ということを以下に大胆に予測します。

総論として、工業社会が終焉するでしょう。私たちが当たり前に思っている社会の成り立ちは実は工業社会を前提としています。
出社して顔をあわせて9時5時で働いて、なんらかのプロダクトを生産するという概念は中世の工場の働き方を下敷きにしています。

まるで機械のように人にはスキルやスペックがあって生産性を競うという考え方もそうです。今までの人事評価も変わるでしょう。
良い給料を得るために少しでも高い学歴を得ようと競争する思想も実に工業的です。
さらに言えば終身雇用制や新卒一括採用もそうです。
教育も、平均的でよく働く従順な工員を育てる教育でした。

工業的社会制度はとてもよくできた制度で、それで社会は回っていましたから、ITやクリエイティブ等一部で変革の兆しがあったものの、大部分はそのまま手つかずで運用されていたというのが実態だったのではないでしょうか。

それが今回のコロナショックで一気に矛盾が噴き出し、おかしなところが顕在化します。
オフィスや満員電車や同僚など、「なくても全然困らない」ことにみんなが気付き始めています。

では、工業社会が終焉したら何社会が来るのでしょうか。IT社会なのでしょうか。名前は誰かが付けてくれると思いますので、私は名づけはしませんが、いくつかのキーワードが浮かびます。

・会社員からソロ(個人事業主)へ。ソロ・アントレプレナーが台頭するでしょう。ブロガーやYouTuber的な

・会社対会社ではなく、チーム・プロジェクトベースの仕事のやり方へ。アウトソーシング・フリーランス

・競争ではなく共存共栄。ライバルを蹴落とすのではなく全員が協力して稼ぐ。競争から調和へ。互助。

・リモート対応できない企業は論外。大中小問わず、古い体質から脱皮できないところは倒産するでしょう。強い種が残るわけではなく、変化した種だけが生き残る。

・教育も変わると思います。知識偏重教育から考える・生み出す教育へ。一律からデコボコへ。協調よりも変わった奴。面白い奴。

以上は、今回のコロナで進んでいく・変わっていく面ですが、
一方で「戻っていく」側面も無視できないと思います。例えば、

〇国家権力は強くならざるを得ない
GAFAが世界を統治しているかのように思えたこの数年と比較すると相対的に国や自治体の価値が高まります。
助成金、給付金、ベーシックインカムの導入など社会主義的な政策が続けば、自由主義、資本主義、競争主義は鳴りを潜めるでしょう。
IT・コンサル・起業に流れていた超優秀な人材が政治家や官僚になるかもしれません。

〇地方移住が促進される
都会は感染症に弱いことが露呈しました。通勤がないとなれば、家賃の安い郊外に引っ越すでしょう。

〇家を中心とした価値観に戻る
家で過ごす時間が長くなれば、家で出来る娯楽や家具、調理器具などにお金をかけるでしょう。

ITのおかげで一気に未来に進んでいく部分と、あたかも前時代に戻ったような部分が混在するのが今回のコロナショックの面白いところです。
多くの呪縛が解かれ、人々はより本質的に、健康や生きがいに価値を見出すようになるでしょう。

〇価値(Value)の変質。マッチョ思考からダイバーシティへ
働くモチベーションはお金じゃなくなるかもしれない。地位や名誉や金銭ではなく、やりがい・人のためにシフト

〇貨幣価値の相対的減少
なんでもお金で買える時代から、大切な人や家族との時間や空間を大事にする時代に。

〇個人も貧乏に。企業も貧乏に。国も貧乏になるだろう。
中間搾取業者は廃れて、生産者と消費者の直接やりとりに。
しかしながらあふれる情報を整理して見やすく提供する「キュレーターサイト」「セレクトショップ」インスタのセルフブランディングなどは継続的な人気。

コロナ冬の時代は無駄なぜい肉をそぎ落とすダイエットの期間になると予想します。
社会はより本質的に、スリムになって、人々は個々人の価値(Value)に集中してよりクリエイティブになると思います。
このコロナショックによる冬の時代を通過して私たちはよりハッピーになるのではないでしょうか。


冬の期間は2年間と予想します。
2020年と2021年いっぱいは大不景気に陥りますので、何をやってもうまくいかない時期と勝手に定義付けます。
もちろんこの期間に抜け出すプレーヤーもいるのですが、
下りのエスカレータ―を上っているようなもので、とても苦しいです。労力のわりに報われない期間と言ってもいいかも知れません。

そこで、この2年は勉強や準備の期間と割り切って、真面目に真摯に小さな試作品(プロトタイプ)をいくつも生み出してネットの世界に流して反応を見ます。
2年後にダッシュが切れるようによくよく準備をしたいと思います

みなさま、協調・協働で頑張りましょう!

企友会
理事
藤井研二

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