桜が綺麗に色付き始めた3月下旬のバンクーバー。 2020年初めてのばんてらが開催されました。

そんな記念すべき第1回目のテーマは本来予定されていたものから急遽変更となりました。 変更後のテーマは今全世界を脅かす新型コロナウイルスについて。 「コロナ対応についてのビジネス意見交換会」というテーマで2020年第1回目ばんてらが開催される運びとなりました。 そして、参加者同士の直接の接触を控えるため、オンラインミーティングでの実施というばんてら史上初の試みとなりました。

まずは議論を展開するにあたり、事実確認を行います。 3/25時点で、バンクーバーのあるBC州はカナダ国内で第1位のコロナ罹患者数を記録。カナダの規制は日に日に増しており、他国同様経済にも大きな影響を及ぼしている状況です。例えば、学校の休校、公園・ビーチなど人の集まる場所の封鎖、飲食店やショップの営業休止、国境封鎖など人々の生活へ及ぼす影響が甚大となっています。

ここで、参加者にコロナが自分達や世界の人々の生活やビジネスへもたらす深刻度を5段階評価してもらいました。(1~5で深刻度が上がっていきます。) 参加者にほぼ共通していたのは、ウイルス自体はそこまで深刻でないのではないかということ。一方で、経済に与える影響を考えた場合、深刻さは高いと多くの参加者が現状をシリアスに捉えている様子です。 具体的には、ウイルスはインフルエンザの様にワクチンや薬が開発されれば脅威ではなくなるという考えの方が複数人いました。その一方で、経済にもたらされる影響は大きく、停滞した経済を元に戻すには相当なパワーが必要、もしくは元に戻れないという危機感を持たれている参加者も。また、ビジネスというレベル、雇用主や従業員などどの立場から見ても現状は先が見えない不安で溢れています。事業主であれば「会社が不況に持ちこたえられるのか?」、従業員から見れば「自分はこの先解雇されないか?」など不安要素は尽きません。

では、私達は一体どのようにしてビジネスへの影響に対策を講じることができるのでしょうか。 参加者の中にはアメリカ同時多発テロ事件時の自らの経験を踏まえ、不況時でもできることは必ずあるという思いを持つ方もいらっしゃいました。本当に必要なビジネスは不況下にあってもなくなることはありません。例えば留学ビジネスは現在の国境封鎖状態で運営は難しい状況にあると言えますが、そこに対する需要が完全になくなるわけではありません。このような状況だからこそ視点を変えて新たなビジネスや需要を発掘するなど柔軟に動いていけるのがベストですよね。

家にいることが推奨され、人と会うことが難しい今日この頃。 オンラインミーティングではありましたが、画面越しにでも人と対話し、現状に対する各々の思いの丈を聞くことができた大変貴重な場となったのではないでしょうか。 初回ということで、冒頭にまずは今年のばんてらの年間テーマの発表がありましたが、2020年は「バンクーバーで活躍する起業家・ビジネスパーソンが互いに経験や知識を共有し教えあう、学びと議論の場」がテーマ。第1回目のばんてらでは、誰もが辛いこの状況下で互いの考えや知識を聞いたり自分の考えを発信することで、参加者達はこれから先の生活やビジネスへのヒントを得ることが出来たのではないでしょうか。 カナダで生きていくうえで日系社会の横の繋がりは尊いものと改めて感じることが出来た場となりました。

第2回ばんてらは5月開催を予定しております。 テーマや日時、開催方法などは後日企友会HPへ掲載されます。

塚田

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