企友会です、インタビューさせてください Vol.8 後編
kiyukai Admin2020-11-11T23:04:17-08:00訪れる人とカナダを繋げたい、その思いの源泉にあるのは「人を楽しませることを心から楽しめる」自分の強みを発揮できる生き方からくる喜び。 ARA Professional Travel & Support Inc. 代表取締役社長 荒木大輔氏。
訪れる人とカナダを繋げたい、その思いの源泉にあるのは「人を楽しませることを心から楽しめる」自分の強みを発揮できる生き方からくる喜び。 ARA Professional Travel & Support Inc. 代表取締役社長 荒木大輔氏。
新型コロナウイルスが世界を変えた。 2020年冒頭から騒ぎが起こり始め、7カ月たった今、世界で感染者は約1732万人、死亡者は約67万4千人(7月末日現在)に及んでいる。そして今なお、パンデミックは拡大進行中である。 その結果、生活のあり方、仕事の仕方が大きく様変わりしつつある。 古い秩序をコロナがあっという間に破壊した。 これまで若者が提案してもなかなか受け入れられなかった仕事のやり方(SNSの活用、遠隔会議等々)が、いまやそれなくしては仕事ができないくらい、求められている。 時代の大変革とは、主体の成熟と客体の成熟が相まった時に起こる。主体とは「世の中はこうあるべきだ」と確信をもって考え、行動する人々であり、客体とは、言ってみれば世の中全体、である。革命や維新も然りである。どちらか一方だけでは成功しない。今の政治が腐敗し汚職がはびこり、経済事情もこれ以上悪くはならないという絶望的な状況の中で、新しい方向性と力を示せる斬新な勢力に人々はついていく。そして世の中が変わっていく。 今回は、腐敗した政治や生きていくことに価値が見いだせないほどの経済的堕落が世の中を席巻した結果ではなく、新型コロナウィルスという厄災が既成の社会秩序をずたずたにしてしまったことによるものである。まさに、期せずして到来した客体条件成熟の好機である。コロナ厄災をこれまでの日常を破壊し将来への不安を掻き立てる疫病神と見るか、新しい秩序の到来と見るか、それが分かれ目であろう。 こうした、仕事や生活の大きな方向性やうねりの変化とは別に、今回のコロナ厄災のせいで、思わぬ職業がスポットライトを浴びたことも注目しておく必要がある。例えば、レストランでの店内飲食ができないためにTake Out 方式を取らざるを得なくなった時に、これまでを大きく上回る需要が発生したのがTake Out 用の容器である。それまではあまり注目される対象ではなかったが、テイクアウト用やデリバリーサービス用に需要がひっ迫した。また、Uber Eats のようなフードデリバリーサービスも新たに何社か出現して、多忙を極めたようである。本体の秩序が崩れてあちこち隙間が空いたせいで、そこを埋める新しい需要が発生したいい例だろう。 古い話ではアメリカのゴールドラッシュを想起させる。ばくちにも似た金鉱探索の脇で安定的に収益を上げていたのが作業着としてのジーンズ販売者や鍋や食器といった生活用品を提供する人々だったことである。見つかれば大きな財産になるが、見つかるかどうかわからない金よりも、必ず必要で、かつ消耗品であるこうしたものに目を付けた人々が経済的に成功したようである。ジーンズのリーバイスなど、その好例だろう。 豊かで安定した平時にはなかなか破れなかった秩序というものがコロナ厄災というとてつもない破壊力で大きな歪みやほころびを生み出した。そこには、平時には入り込むことがなかなか難しかった隙間が大きく開き、知恵と情熱がある者には好機が生まれている。厄災は大きな傷を残しつつあるが、それはそれで耐え、癒していくほかないが、未来に向けて動き出す貴重なチャンスと捉えて、心ある人々には大いに奮起してもらいたい。その価値は十分にある。 久保克己
明日の朝、オンラインミーティングを予定している。 コロナ禍によるwork from homeが定着し、さらには日本とカナダに置く2社の経営をする私はコロナかどうかに関わらず、オンラインミーティングがコミュニケーションの根幹であるし、通勤という概念がなくなった今、ついでに勤務時間という概念もなくなり、太平洋時間の夕方以降は夜中までオンライン会議が続くような毎日となりました。 ですので、オンラインミーティングを予定していること自体は、「息をしている」と同じくらいの日常イベントではあります。 しかし、明日予定しているミーティングはいつものものとちょっとちがうのです。 それをとても楽しみできること、そのミーティングで久しぶりに顔を合わせる若い彼らとの出会いが、今の私を動かすエネルギーの源泉となっていることに改めて感謝するとともに、若い人と話すことが楽しみだなんて、私も年とっちゃったな、と苦笑いする次第です。 現在のポジションにつく前、私はとある国立大学に長く勤めており、国内・国外の大学オフィスにて、留学プログラムの設計・運営に関わっていました。そのうち、米国カリフォルニアオフィスで担当したプログラムは、米国大学での語学研修を中心としながらも、シリコンバレーってなんなのか、なぜ、世界中から人が集まってくるのか、というのが体で理解できる場所に連れて行ったり、現地で働く日本人、いわゆる絵に描いたようなグローバル人材と直接対話するイベントなどを組み合わたりして、英語に加えて、かの地に息づく起業家精神を学ぶプログラムでした。 当時は歴史的な円高。 45人定員のプログラムに数百人が応募してくるような時代で、公平を期すためにやむなく学校の成績の良い学生から順番に選抜することになりました。ただでさえ優秀な国立大学学生の中から、最も真面目に勉強をする学生、まるで透明な上澄みのような学生たちが(その多くが生まれて初めて取得したパスポートを握って)憧れのシリコンバレーにやってくることとなったのです。 「これ食べても良いんですか?」 「学校が終わった後、ここに行ってもいいですか?」 一挙一動に許可を求める、手のかからない彼らの全体的な印象は、 主体性に欠ける 自分の欲望を見失っている(何をしたいのか、何になりたいのか?) リスクを取らず、人前で失敗したり、恥をかくことを嫌悪している というものでした。 私のミッションは、こういった学生に、彼らがシリコンバレーにいるたった30日でどれだけ変化を与えられるかと言うものでした。 たった30日。 もっと長ければ、違ったやり方もあるのですが、私が選んだ方法は「彼らに絶対的な安心感を与える」と言うもの。 課題の遂行など、プログラムの根幹にあたること以外「全て」を徹底的にサポートしたのです。 到着その日に宿泊したホテルで熱が出た、と言えば午前2時に水と解熱剤を持って駆けつけ、 ロックしていた自転車の前輪以外全て盗まれた、とタイヤをぶら下げて途方に暮れる学生を連れて盗難届を書き、チップ込みのツアーでチップを請求された!と困惑する学生と、ドライバーにもチップを払え、と腹を立てる現地ツアーガイドの間に入り、バスを待てずに歩いて帰ろうとして迷子になった学生を捜索し、学生とウマの合わないホストマザーの愚痴を聞きながら食事メニューの改善提案をし、酔ってセクハラ行為をしたホストファーザーには断固立ち向かい。。。。 そうするとどうなったか。