バンクーバー の住民のうち、約30%がコンドミニアムなどの集合住宅に居住しています。そこではいろいろな問題が日常的に起きています。保険で補償される事故もありますし、そうでない場合もあります。コンドミニアムの補償にはCondominium (Strata)Building とCondominium Unit Owner の保険に分かれます。

Condominium (Strata) Building 保険は主にビルディング、オリジナル共用部分などの財物、およびビルディングと管理組合の各種賠償責任の補償が含まれます。

Condominium Unit Owner保険はユニット・オーナーの財物、仮住居費用、個人賠償責任の補償が含まれます。

例えば水漏れ事故が起きた場合にどちらの保険で補償するかはコンドミニアム(Strata)bylawによって規定されています。このStrata bylaw はBC州のStrata Property Act の定める範囲でルール内容をStrata (管理組合)が決めることが出来ます。

Condominium Building 保険にも保険会社の免責額(deductible)があります。以前は管理組合がすべて免責額を負担していましたが、現在では多くのコンドミニアムではbylaw を変更して、個人Unit 内で起きた損害に関しての免責額はUnit Owner が負担することになっている場合がほとんどです。その場合Condominium Unit Owner 保険がこの免責額を補償するかどうかを確認することが重要です。最近はCondominium Building 保険料を抑えるため、この免責額が上がっています。$50,000 程度は一般的になっています。コンドミニアムによっては$100,000 あるいは$250,000 のケースもあります。

Strata bylaws を理解することも大事です。ただし全ての問題解決にあたりStrata bylaws だけでなくStrata Council (理事会)の意向によって解決策が決まることがあります。問題が大きくなり、訴訟に持ち込まれることもあります。

水漏れ事故の原因は多岐に亘りますが、水道管の老朽化よるものが多く、特に洗濯機、食洗機、キッチンシンクおよびトイレの水洗タンクと水道管を結ぶ蛇腹ホースの劣化により亀裂が発生、それにより大きな水漏れが起きます。またバスタブにお湯を貯める際、目を離したところお湯を溢れさしたということもあります。リスク回避として、洗濯機や食洗機は在宅中に使用すること、バスタブが溢れそうになった場合のアラームの設置などが考えられます。

Condominium Unit Owner 保険会社は被保険者(お客様)に対してお客様が事故を起こした場合、お客様に過失があることを認めないように要求しています。保険会社はお客様の代わりに損害賠償責任があるかどうかを判断します。その後に問題解決するようにします。

一方お客様の過失が無いような、「もらい事故」の場合はお客様のCondominium Unit Owner 保険の物損として補償することになり、保険会社の免責額や過去の無事故割引喪失が適用となります。事故の責任者に対して 直接損害賠償を法的に請求できるのは被害者当人か代理人の弁護士となります。
https://www.lawsociety.bc.ca/custodianships-unauthorized-practice/unauthorized-practice-of-law/what-is-unauthorized-practice-of-law/

コンドミニアム保険の詳細は下記のリンクをご参照ください。
https://bcbroker.texterity.com/bcbroker/ibabc_strata_handbook/MobilePagedReplica.action?pm=2&folio=Cover#pg1

個人のCondominium Unit Owner保険の免責額と個人の自動車保険の免責額を上げ、その差額で免責額補償保険に加入するのも一案です。
https://www.biis.ca/ja/personal-insurance/deductible-reimbursement-insurance/

ブリッジス・インターナショナル保険サービス
諸橋富雄

Share This Post!