
今年から企友会の理事になりました、白石有紀です。こんにちは。
今日は私がなぜ企友会の理事になったのかをお話したいと思います。
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私がカナダに来たのは、16年前。カナダに来た理由は、カナダの永住権が取れたからです。ではなぜカナダの永住権を取ろうと思ったかというと、アメリカの永住権は取るのに時間がかかったから。
もともと日本から、アメリカの大学に留学に行きました。ミシガンで4年間学校に行った後、卒業後にニューヨークで6年間働きました。そのあとにちょこっとバハマというカリブの南国で2年ほど仕事(というか半分遊び)で住んだのですが、ニューヨークで働いていた時にアメリカの永住権を申請していました。でも当時、ニューヨーク州からアメリカの永住権を申請すると、審査期間が10年とかだったんですね。そんな時に、カナダの永住権は取れるらしいよ、と友人に聞いて、カナダには旅行でちょっと行ったことがあっただけで全く興味が無かったのですが、じゃあ一応申請しておこうか、という感じで申請をしました。そうしたら、カナダの永住権が取れちゃったのです。
あら、そうしたらカナダのどこに住もうかしら、と考えたのですが、カナダはどこにも知り合いだいなくて、誰かを頼って・・・ということもできず、どうせどこも知らないんだから今まで住んだことが無かった西海岸に行ってみよう、と軽い気持ちでバンクーバーに来ました。
右も左もわからないバンクーバーに3歳の息子と当時の配偶者との3人で降り立ち、まずはホテルに泊まってSINを取り、住まいを探して、免許証を取って。地図を見ながら子供のデイケアを探して、仕事を探しました。こう書くと簡単にどんどんやったように聞こえるかもしれないのですが、全く知り合いもいないし、どうしましょう・・・と途方に暮れることがしばしば。
でもそんなときに、バンクーバーの人たちや、バンクーバーのコミュニティーが、とっても優しかったのです!
最初に泊まったホテルのスタッフ、SINを取りに行ったサービスカナダの人たち、うろうろ住まい探しをしていた時の通りがかりの街の人たち、ICBCの人、シティーホールの人・・・みんな「あら、移民になって住みに来たの? Welcome to Canada! You will like here!」と、聞いていないことまで教えてくれて。本当にみんなが温かかったので、毎日、ああわたしはここのコミュニティに歓迎されているんだなー、と実感しました。
それまでの外国暮らしはどんなだったかというと・・・。
ミシガンでは大学の街に住んでいたので、地元の方たちみなさん留学生の扱いに慣れていて親切でしたが、「ずっと住む人わけではない外国人」と扱われていたと思います。ニューヨークはとても刺激的な街で、外国人が多いので自分も街に馴染んではいましたが、「戦う場所」という感じでした。ファーストフードのお店でメニューに迷っているだけで、「あんた買うの?買わないの?ぐずぐずしなさんな」と言われるような場所。バハマはみんながおおらかすぎるほどおおらかで楽しい人ばかりでしたが、体格も肌の色も何もかもが違うということで、常に外国人扱いでした。
そんな生活をしてきたあとでたどり着いたバンクーバーは、ああ、わたしはここにずっと住むんだなぁ、とすぐに感じさせてくれる場所でした。
あれから16年。ずっと仕事をしてきましたが、ずっと一貫して「社会貢献がしたい」というのが、わたしの働く理由でした。そして5年前に独立して今のビジネスを始めた時には、ますますその思いが高まりました。
私を温かく迎え入れてくれたカナダに、バンクーバーに、日系コミュニティーに、このビジネスを通して恩返しがしたい。
ビジネスを始めて5年がたち、昨年あたりから周りがちゃんと見えるような余裕も少しだけ出て来ました。そこで、今年こそは、もっと具体的な形でコミュニティーに貢献しよう!と思い立ち、その第一歩として、企友会の理事をやることに決めたのです。
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という、長いお話ではございましたが、私のちょっとした自己紹介も兼ねて、想いを語らせていただきました。ぜひ企友会の活動を通して、わたしの大好きなこのバンクーバーコミュニティ―に、恩返しができたらいいなと思っています!
企友会理事 白石有紀