The Jim Pattison Group

コーポレートファイナンス 

宮植理奈さん

日本の大学を卒業後、ワーホリを経て、Jim Pattisonグループに入社。主にPattison Foodのコーポレートファイナンス部門をリードし、M&Aや事業改善プロジェクトを通じて収益性の向上を実現。財務分析や戦略立案を基盤とし、クロスファンクショナルなチームを調整しながら意思決定プロセスを推進している。そのリーダーシップと分析力を活かし、企業価値の向上に貢献するとともに、さらなるキャリア成長の機会を探っている。プライベートではコーギーの愛犬と過ごし、バンクーバーの地元ならではのスポットやアクティビティも満喫している。

 

仕事

Q.自己紹介をお願いします。

宮植理奈です。今はThe Jim Pattisonグループというところで働いていて、その中でもPattison FoodグループっていうSave-On-FoodとかUrban Fareとかのグロ―サリーチェーンとフード関係のマニュファクチュアリングとかWholesaleとかサプライチェーンの会社を持っている会社で働いてます。仕事はコーポレートファイナンス、ファイナンス部門のダイレクターをしています。Jim Pattisonグループでは今11年目で、Pattison Foodグループでは3年目になります。そもそもアメリカのメディア系の会社から始めて、数個の会社をJim Pattisonのグループ内で渡り歩いて、今Pattison Foodグループ、一番大きい会社に来たっていう感じです。

Q.仕事の大変なところは何ですか?

仕事で大変なところは、今8つの会社を見ているので、それぞれのジェネラルマネージャーと話す時にちゃんと会社のことを切り替えて話さないといけないところとか。あと自分のチームが大きくなるにつれて、チーム内で揉めたり、昇進したいけどそのスポットがなかったり、パフォーマンスで悩んでいる子がいたりして、そのチームのマネジメントが大変なところがあります。ダイレクターの下にマネージャーが4人いて、その後1人のマネージャーについて、4、5人チームメイトがいるっていう感じで。今20人ぐらい自分のチームにいるので、彼らをどうやってステップアップさせていけるかみたいなところで、その子達のパフォーマンスをこうやりたい、自分が向かいたいみたいな道のりをマッチングしたりするところは、うまくいく時もあればいかない時もあって、大変な所かなって思います。

 

Q.仕事のやりがいは何ですか?

私は結構M&Aっていってアクイジョンとかを担当することが多かったので、あんまり業績がうまくいってない会社とかをうちの会社が買って、それでチームを作って、会社の業績をどう上げていこうかみたいな計画を立てて実行しています。それがうまくいって、事業が回りだして収益性が上がってきたりすると、やっぱりやりがいがあるかなって思います。

Q.今後のキャリアはどう考えていますか?すでにプロモーションを経験している中で、さらに上のポジションに行きたいなどはありますか?また、転職でさらなるキャリアアップを目指していますか?

今後のキャリアは、今の会社がすごく大きいので、ラッキーなことに1年、2年ごとずつくらいにいろんな別の機会を与えてもらっていて、今もちょうど来週また別のポジションに移ることが決まっています。11年一緒の会社で働いてるって日本では当たり前のことなんですけど、カナダのファイナンスは 2、3年ごとに転職してキャリアアップしていくのが結構普通な業界なので、11年も同じ会社で働けるなんてすごいステーブルさが好きなんだねみたいなコメントをいただくんですけど笑

私すごい飽きっぽくて、ずっと同じことできない性格なので、今までもそうだったしこれからもいろんなことにチャレンジして、キャリアアップしていきたいかなって思います。もちろん今Jim Pattisonグループで機会があれば、今までずっとかわいがっていただいているのでそうしたいなと思うし、もちろんリクルーターの方とかからもたくさん今お話いただいているので、いろいろキャリアアップはこれから先もずっとしていきたいなって思います。

 

飽きっぽい、同じ会社で同じことするのが苦手な人はファイナンスファーム、コンサル系とかに入ると顧客が変わったりするので、いろんなことがあって面白いかなっていうのと、あと一つはグローイングカンパニー=成長してる会社に入るといろんなことがどんどん変わっていくし、成長する過程で他の会社を買収したりとかいろんなプロジェクトが立ってきたりすると思うので、そういう大きい会社で働くっていうのは、飽きやすいかなって思ってる人なら転職するのもアリだし、コンサル会社とか成長してる企業で働いていろんな経験を積んでいくっていうのもアリかなって思います。

Q.Chartered Professional Accountants of Canada (CPA Canada) を取ることは大変でしたか?

私最初にアメリカのUSCPAっていうのを取ったんですけど、USCPAとカナダのCPAはすごい違うプログラムで、アメリカのCPAは日本のCPAみたいにテストさえ受かって経験があればなれるみたいな感じなんですけど、カナダはカナダらしいというか、6つのコースがあって1つのコースが8週間で、どれだけ賢かろうがすでに会計を知っていようが、6つのコースのカリキュラムを全部取ってテストに受からないといけないんですよ。それが2年間ぐらいなんですけど、テスト取ったら終わりっていうだけじゃなくて、いろんなグループプロジェクトとかウィーケンドのワークショップとかに時間をかけないといけないっていう意味では大変でしたかね。

 

USCPAはシアトルに行って取りました。カナダのコーポレートファイナンスとか会計事務所で働くってなった時に大学を卒業した後にCPAを取って会社に入る人っていうのは多分ほぼいなくて、なぜかっていうと、まず経験がいるから。その経験がないと会計士にはなれないし。

Q.カナダで会計士として働くには、事前にCPA Canadaを取っておくべきでしょうか?

例えばうちの会社のファイナンスの部分とかファーム、会計士事務所とかで働くと2年間の会計士のコース料金を会社が出してくれるんですよ。それが業界の普通だから、会計士として働くには事前にCPAを取っておくべきということはなくて、基本は大学でアカウンティングかファイナンスをメジャーして、私はCPAになりたいっていう意思がある時点でジュニアアカウンタントやアソシエイトとかの1番ジュニアな肩書きで会社に入って、それから働きながら会計CPAのコースを取って、テストを受けて、その後経験を積んでCPAになるっていうのが一番可能かなって思います。もちろんマネージャーレベルとかで転職するなら、もともとCPAの肩書きは必要だと思うし、それはそのキャリアのレベルにもよるんですけど。

 

Q.今の仕事に就くまでに、仕事のアプライや面接のプロセスはどうでしたか?

面接に行ったのは多分 4、5件で、お仕事いただいたのは2、3件でした。カナダは経験が全てみたいなところがあるので、私はこっちでVancouver Cancer Society っていう団体があるんですけど、そこで3~4か月ぐらいボランティアとして会計の仕事を最初していたので、それでリファレンスとかいただいたのもあって、ファイナンス関係でお仕事をいただけたかなって思います。

 

Q.仕事探しにおいて、ボランティアでもインターンの経験は重要ですか?

それ(ボランティア経験)があるのとないのではすごい違うと思います。ローカルのリファレンスがあるかないかっていうのでも全然違うと思うんですね。やっぱり今自分が採用する側で、レジュメ見る側で思うんですけど、ジュニアアカウンタントとか新卒向けのポジションを雇っていたとしても、新卒向けのポジション1~2ポジションを雇っているのにレジュメって50も60も80も来るんで、そこでワークエクスペリエンスが何もなく、大学だけだとなかなかそれレジュメをもっと読もうかなという気にはならないので。何かのエクスペリエンスがあると、インタビューでも会話になるし、すごい大事かなって思います。マテリアルじゃなかったとしても、週に2回のボランティアだったとしても、それにちょっと関係した仕事の方が目に留まると思います。どっちかというと、(日本よりは)地元の経験の方が良いと思います。私は最初そう(ボランティア)したので。でも私も最初ホントにそうだなと思って、何でも皆経験、経験だから、その経験も何もない時に経験を得るには、ボランティアだともちろん無償で幅広く受け入れてくれるので、それも一つの手かなって思います。

プライベート

Q.いつカナダに来たんですか?

カナダに来たのは15年前ぐらいです。大学2年生の時に初めて学生として来て、その後ワーホリに切り替えて。カナダ、バンクーバーが好きだったので、日本に帰って大学を卒業してからまた戻ってきました。その後戻ってきた時に、レジュメを100社ぐらいに送って、その時The Jim Pattisonグループにまずは6ヶ月の派遣社員みたいな感じで、ジュニアアカウンタントの肩書きで始めました。

 

Q.なぜバンクーバーを渡航先として選んだのですか?

そんなに深い理由もないんですけど、アメリカよりは安かったし学生の時だったので、オーストラリアとかUKに比べたら発音がいいとか言われたっていう。あとバンクーバーのダウンタウンの写真が綺麗だったっていう、そういう軽いノリで最初に行きました。

(事前に見に来たりしたんですか?)

いや、してないです。そもそも6ヶ月くらいだったので、元々こっちに移住しようとは全く考えてなくて。私、大学が神戸だったんですけど、元々大学は大阪か京都に行こうと思っていて、家族で神戸旅行に来た時に神戸が好きすぎて、結局大学も神戸に行ってその後も絶対神戸に住むんだって思ってたんですよ。そしたら神戸にある大手企業って言ったら、ネスレとP&Gがあるんですけど両方とも外資系なので、これは英語勉強した方がいいんじゃないかなっていうので最初バンクーバーに来ました。もちろん神戸に帰ろうって思っていたし、ここに一生住み着くとは全く思ってなかった。楽しいからもうちょっとこっちで働いてみようかなみたいな感じで。ファイナンス関係のボランティアとかもちょっとして、ワーホリで1年伸ばして、それから卒業して、結局帰ってくることにしました。

 

Q.在加暦の長い理奈さんのバンクーバーでのおすすめスポット、グルメ、アクティビティはありますか?

私の両親がバンクーバーに来ると絶対飲茶を食べたがる。中華、特に飲茶。

最近はNew Mandarin Seafoodっていうお店がKingswayにあるんですけど、そこはオススメです。ミシュランにも載ってました。

(結構高いんですか?)

そんなことないです。昔は1人20ドルぐらいだったけど最近はやっぱりもうちょっと高くなりました。35ドルとか。でも私も飲茶はお勧めです。

あとMain streetにChickpeaっていうビーガンのお店があって、私は普通にお肉大好きなのであんまりビーガンレストランは行かないんですけど、そこはすごい美味しいのでお気に入りです。

 

あとアクティビティは、Capilano Suspension Bridgeがあるんですけど、それすごい高いんですよ。1回50~60ドルくらいするんですけど、メトロバンクーバーの住所を持っていると、1回行くだけでそれが年パスになるんですよ。そうすると結構ハロウィンはハロウィンのライトアップしてたり、クリスマスはクリスマスのライトアップ、バレンタインはバレンタインのライトアップするし、夏はハイキングできるし、一回だけの旅行で来るとこの橋だけで高いって思っちゃうけど、こっちに住んでる人が行くなら、いろんなイベントがあってライトアップもされていて綺麗で楽しめるかなって思います。メトロバンクーバーだからリッチモンドでもOK、ノースバンクーバーでもどこまでOKなのかわからないけど。まず最初行く時に年パス買ってもいいし、普通の一般パス買ったら出る前に年パスに変更できるみたいなカウンターがあって、そこでIDとそのパスを見せたら年パス登録できる。橋のとこだけじゃなくてずっと回れるんですけど、そこずっとライトアップしてるんですよね。で、テーマ毎に、今だったらハロウィンやってて、クリスマスとかバレンタインはピンクとハートがいっぱい色々あるので、また違う感じで楽しめるかなと思います。

 

Q.ペットは飼われていますか?

コーギーを飼っています。コーギーのトラ君。

犬を飼う時日本では結構何か家でポティさせるみたいなことが結構普通みたいなんですけど、カナダは皆さん毎回外に連れて行ってあげてるのが普通なので、そうなってくると1日2回は歩かないといけない、Rain or Shine(雨でも晴れでも)。仕事が終わった後にそのまま飲みに行こうっていうのは、もし自分が一人で住んでたらちょっと難しいかも。家帰って犬を散歩させて歩いたりとか、それを友達とかパートナーとアレンジするっていうのは、犬ならではの難しさかなと思います。猫だとそれは心配しなくていいけど。犬だったらアウトドア好きな人ならビーチとかハイキングとかに連れていけるところがいいなと思います。元々ずっとコーギーが欲しくて、ずっとオフィスで9時~17時で働いてたので、なかなか犬を飼うことは厳しいなって思ってたんですけど、パンデミックになった時に、これから3、4ヶ月は最低家で働かないといけないって言われて。その頃、2020年3月に犬を探しだして、すぐそこで見つかって、これはこのチャンスを逃したらもう犬を飼えないかもしれないと思って、その時に飼いました。でも、その後2年間ぐらいワークフロムホームが続いて、その後もハイブリッドで今オフィスには2回しか行かないので、すごく良かったなって思います。

 

SPCA(動物保護施設)からアダプトしました。ブリーダーを探してシェルターから引き取る。まだ私はすごいラッキーで、元々コーギーが欲しいって思ってた時にコーギーのペアブリードのパピーがいたっていう。その時は結構2020年3月でカナダでもパンデミックの始まりみたいな感じで、ちょっとパニックになってたから、誰も家から出てこないみたいな状況ですごいたくさん犬がシェルターにいたので、すごいオプションがあったんです。でもそれから半年ぐらいすると、みんながアダプトしちゃってみたいな時期もあった。もしコーギー欲しいってなったら、そのコーギーのブリーダーさんとかに連絡して、ウェイトリストを入れて、次のお子さんができる時にウェイトリスト順って感じです。日本みたいに、今日コーギーのパピーを飼うぞって言って飼えるってことはないと思います。

企友会

Q.企友会に加入したきっかけは?

企友会に加入したきっかけは、ネットワーキングイベントに初めて行かせていただいた時に、ホール奈穂子さん、猪田さん、岡本さん達に結構すぐ理事にならないかみたいなお話をいただいて、それから結構すぐ理事にならせていただきました。日本人で地元の会社で働いてる人があんまりいないから、そういう新しい風を取り入れたいみたいな感じでお話いただきました。

 

Q.企友会に加入してよかったことはなんですか?

加入するまでは、私が普段生活してて趣味とか仕事とか友達関係の中で日本人と接するきっかけはほぼなかったので、多分10年ぐらい前は日本人の知り合いが一人いるかいないかくらい。企友会を通して日本人の方の友達とか先輩方が増えて、やっぱり日本で育っているので、そういうコネクションができたことはすごく良かったかなって思います。

Q.今現在バンクーバーにいる日本人の方に一言お願いします。

日本人のコミュニティって、同じイーストアジアンであるチャイニーズとかコリアンのコミュニティーに比べてやっぱすごい小さいと思うので、その分みんなで経験とかシェアしてタイトなコミュニティを作っていけたらなと思います。

インタビューの全貌はYoutubeにて公開しています。さらに詳しく見たいという方は、ぜひ企友会Youtubeをご覧ください!

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