投稿日:2025年09月03日 サムネイル

理事コラム:エアカナダのストライキから見る、海外でストライキが多い理由|高岡 利和

今回は、企友会理事の高岡さんが、2024年8月に起こったエアカナダのストライキを通じて、「なぜ海外ではストライキが多いのか」という疑問について考察してくださっています。現場で対応に追われた体験も交えつつ、カナダと日本の労働文化の違いに鋭く切り込んだ内容となっています。

エアカナダのストライキの影響

今回は8月13日にストライキ決行の通知が提出され、労使の暫定合意になるまでの8月16日~8月19日まで行われ、合計数百便の欠航、50万人以上の乗客に影響が出ました。
夏の旅行シーズンともあり非常に多くの乗客に影響が及び、期間中はオンラインで変更ができない、電話が繋がらないなど海外に取り残されるケースも多く非常に混乱が生じました。
夏のお盆時期もあり日本からカナダへ来ている多くの方にも影響を受けました。当社も事前に対象の可能性がある方に案内しいたり振替便の手配等で対応に追われましたがエアカナダに連絡が繋がらない中、エアカナダへの特別回線や自社対応が出来る分、出来るだけ影響を最小限に抑えることが出来ました。

なぜストライキが起こったのか?

今回のストライキの最大の理由としては地上での作業時間に対する無給、そして会社側が提示する賃上げ率がインフレ率を下回っていることへの不満となります。
客室乗務員への賃金支払いは通常、機内ドアが閉まってからに限定されており、それ以外の業務(乗客の搭乗・荷物収納の補助や、空港内での待機時間等)は無給となります。

一方、アメリカではデルタ航空(2022年)、アメリカン航空とアラスカ航空(2024年)、ユナイテッド航空(2025年)が搭乗時の賃金支払いに同意。カナダでは、ポーター航空とパスカン航空がすでに搭乗作業への賃金を支払っています。

なぜ海外ではストライキが多い?

海外のストライキが多い背景にはいくつか理由はありますが、近年の物価高騰や生活費増加に対応する賃上げへの要求、長時間労働などの労働環境改善への不満や、そして強い労働組合の存在と憲法で保障された争議権があります。
自己主張が強く集団交渉が活発に行われており、ストライキが社会的に理解されやすい文化が、ストライキの増加につながっています。

一方日本ではストライキはほとんどありませんが、労使協議が定着し、労働組合の力が弱く、法的な制約が多いことが挙げられます。今回のストライキもそうですが、エアカナダのようにカナダ最大の航空会社がストライキを起こすと、非常に多くの人やカナダ経済にも影響が出ます。
最近はカナダポストや、鉄道等のストライキも行われておりカナダ経済への影響が懸念されております。労働条件や待遇の改善要求は必要だとは思いますが、利用者に取っては非常にストレスとなり企業イメージも低下します。

個人的に思うこと

色々な見解があるとは思いますが、個人的にはなぜ待遇等に不満であるならストライキではなく転職しないのかと単純に思います。
また顧客第一とは言いませんが、ストライキにより顧客に迷惑が掛かっていることはどう思うのでしょうか。(自分が逆の立場であれば?
毎年ストライキの可能性があるカナダで次はどこがするのだろうと考えてますが今年はもうなしでお願いしたいと思います。

ライター情報

高岡 利和(企友会理事)

高岡 利和(企友会理事)

会員紹介・入会案内

日系企業、個人事業主、起業家、フリーランス、バンクーバーでビジネスを展開している方、または日系コミュニティへの貢献を希望する方を歓迎します。

会員紹介

バンクーバー最大の日系コニュニティー
業界、職種の垣根を越えて共にビジネスを。

会員紹介はこちらから

入会案内

私たちと共に、新たな人脈を築き、
ビジネスの可能性を広げませんか?

詳しくはこちら

企業広告スポンサー