今はこう言った状況で暫く皆様にお会いする事もできないので、自己紹介を兼ねて私の職業である「移民コンサルタント」と「仕事の選び方」について書かせて頂きたいと思います。

<移民コンサルタントってどんな資格なの?>
移民コンサルタントという職業は日本には存在しないので知らない方も多いかもしれませんが、カナダでは2003年に国家資格に認定された資格です。

何をする職業なのかを端的に言うとカナダに来たい人へのビザ手配と永住権・市民権の取得サポートをする(以下、ビザサポート)仕事です。
ビザサポートをビジネスとして正式にできるのは、カナダの弁護士・公証人・一部のパラリーガルとカナダ政府に認定された移民コンサルタントに限られています。
移民コンサルタントになるには、政府が指定したカレッジにてコースを受講し、その後に国家試験を受けて合格する必要があります。合格したコンサルタントはICCRCという協会に属して会員としてRから始まる番号を発行されます。正規会員の場合は、ホームページにRから始まる番号を掲載しているはずですので、番号を記載していない場合には注意した方が良いと思います。また、Rの番号は登録順を表していますので、番号が若い方がコンサルタントとしての経験が長いと捉える目安になると思います。

<特技を見つけて仕事にする>
このお仕事を選ぶきっかけは、私自身がビザ申請を自分でした事に遡ります。大学時代にアメリカ留学をした時や、カナダのビザ申請も全て専門家を雇わずに自分で調べて書類を用意しました。
カナダでは同じ時期に移民申請をしていた仲間と集まって話していた際、皆、必要書類を調べる作業や記入するのに苦労した話ばかりしていました。
でも、私は昔から調べる作業や必要書類を用意すると言う作業に苦手意識がありませんでした。その時、自分が普通にしている事を他の人がこんなにも面倒臭いと思っていると言う事に初めて気づきました。

誰でも得意な分野と不得意な分野があり、世の中には得意分野を仕事にしている人がいます。例えば野球が得意な人が野球選手になり、数字に強い人は会計士になるかもしれません。

そうはいっても、実際に得意な事を仕事にできる人は一握りだと思います。それまで自信を持って言える特技はなかった私ですが、前職在職中に給与や確定申告の資格も取得したこともあり、どうやら政府へ提出する書類作成という何とも地味な作業が自分の特技らしい、移民申請の書類準備をしている時には「これが自分の得意な事かもしれない」と知ったのです。

17年前に初めてカナダの地に降り立ち、永住権を取得したのが15年前。そこから「日本人の私だからできる事は何か」と言うのを考えていたところで、移民コンサルタントという資格が国家資格に認定されました。

働きながら1年間勉強するという覚悟を持てるまで少し時間がかかりましたが、「私の経験と特技を一番活かせる仕事はこれしかない!」と思い「移民コンサルタント」という国家資格取得を決意するに至りました。

資格取得後は多くの人をサポートさせて頂く事で自分に自信もつきました。そしてキャリアを積んでいく中で、得意な事を仕事にできるようになったという意識も芽生えました。

今でもビザ取得ができたという報告を頂くと心から嬉しいですし、彼らがカナダで活躍する第一歩のサポートに携われた事に誇りも持てます。こんな風に誰かの人生の大切な転機に携われる仕事は余りないと思うので、この仕事に非常にやりがいを感じています。
今年は独立もして生涯続けていきたいと思える仕事につけていることに今は喜びを感じています。カナダに来なかったら絶対に巡り会うことのできなかった職業です。
今回の記事を読む事で少しでも移民コンサルタントという職業について知って頂き、また若い世代の方には仕事の選び方の参考になってもらえれば嬉しいです。

One Pacific Immigration Consulting
松下智子(R422711)

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